広い分野で活躍する機能性素材
その他配合素材はひまし油やひまし油誘導体にさらに化学反応を活用することで得られる生成物です。化粧品専用グレードから塗料工業用途など多岐にわたる分野で利用されています。
PCF、PHFはひまし油から得られる脂肪酸の自己縮合物です。
主な特徴
PCFシリーズ 特徴
ヒマシ油脂肪酸(CO-FA)を自己縮合したものであり、常温で黄色透明液体です。
PHFシリーズ 特徴
12-ヒドロキシステアリン酸を自己縮合したものであり、縮合度が大きくなるにつれ融点が下がり、6量体では常温で液状となります。
主な用途
・金属加工油剤
・顔料分散剤
・ポリグリセリンエステルにして食品添加剤や化粧品乳化剤
HIMALEINはあまに油などの油脂および脱水ヒマシ油脂肪酸(DCO-FA)などの脂肪酸に、無水マレイン酸を付加したものです。
主な特徴
特徴 1
密着性向上のための改質剤として、プライマーラテックスやペイントなどに配合使用されます。
特徴 2
マレイン化油中の酸基をアンモニア、アルキルアミンなどで中和して、水溶性合成樹脂などに用います。また、金属塩、アミン塩、およびエステル化物などとし、防錆油剤、塗料のドライヤー、および繊維油剤などへの用途があります。
主な用途
・プライマー
・防錆油剤
・繊維油剤
ひまし油やなたね油を、それぞれ酸化重合反応により粘稠な油にしたものです。
主な特徴
特徴
顔料の湿潤性ならびに分散性を改善し、塗膜の堅牢性、接着性、および光沢を向上させます。
主な用途
可塑剤、コーキング材、接着剤、ゴム工業/塗料工業用助剤
印刷インキ、金属加工油剤
ノニオン系界面活性剤として、ひまし油脂肪酸ポリオキシエチレングリコールエステル、ひまし油及びヒマシ硬化油(ひまし油の水素添加物)のポリオキシエチレン付加物、さらにはソルビタンひまし油脂肪酸エステルがあります。
主な特徴
特徴
潤滑性および顔料分散性が優れます。
主な用途
色料、香料、エッセンシャルオイルなどの水系組成物の可溶化剤
油性・水系インクの分散媒体
整髪料/クリームの化粧品ベース
水系金属加工油配合剤、防錆剤、繊維加工助剤、離型剤
ひまし油から誘導される脂肪酸エステルであり、生分解性も良好で、地球環境に優しい素材です。
主な特徴
特徴
Cシリーズ及びS-4は、ウレタン樹脂原料や各種樹脂との相溶性が良好で、低粘度であるため減粘効果に優れています。
GR-301、S-8、S-10は、低揮発性であり、熱安定性を求められる用途で効果が期待できます。
主な用途
希釈剤、可塑剤
動・植物油脂から誘導された合成ワックスで、化学構造的にアミド系とエステル系の二種に大別されています。
主に、ヒドロキシ脂肪酸を原料としていますので、分子中に水酸基をもつITOHWAXは、従来の天然ワックスにない特性が期待されています。
主な特徴
Jシリーズ(アミド系ワックス) 特徴
Jシリーズは一般のワックスに比べ耐アルカリ性が優れています。また、比較的高い融点をもっていて硬くて脆い性質があり、アルコールに難溶です。これらは高分子樹脂に対して滑性、帯電防止効果やアンチブロッキング効果を発揮します。ドライカラー用の分散剤としても有用です。
また、低~中極性の溶剤、樹脂又は鉱物油のゲル化剤あるいは増稠剤、はんだや磁性粉のチクソ剤、離型剤等用途が多岐にわたっています。
Eシリーズ (エステルワックス) 特徴
Eシリーズは比較的低融点で耐水性及び耐油性に富むワックスです。
また、他の天然ワックスに近似しており、用途としては、色料の分散媒体として化粧品/クレヨンの配合剤、極性物質/非極性物質系のカップリング剤、及びプラスチック用滑剤、離型剤などです。
ひまし油から誘導される素材で、化粧品用のグレードとなります。